ARTICLE. 36 「バーチャルリアリティ (Virtual Reality)」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2023.5.15

ARTICLE. 36 「バーチャルリアリティ (Virtual Reality)」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE」

 

 

今回テーマは「バーチャルリアリティ (Virtual Reality)」

 

 

近年、バーチャルリアリティ(Virtual Reality: VR) はゲームから産業、医療分野に至るまで、さまざまな用途で私たちの生活に組み込まれつつあります。

VRには、大きく分けて2つの分類があります (Izard et al., 2018)

 

一つ目は、完全にコンピュータ上で作られた3次元の世界を視覚化したVRで、その画像処理速度や解像度は非常に優れていますが、現段階では視覚化した世界が現実ではないことを認識することが可能です。

 

二つ目は、私たちの現実を映し出したVRです。このタイプのVRは、球体や360度カメラや映像を使って作り出されるため、奥行きの知覚は多少損なわれるものの、映像のリアルさという点においては優れています。

 

VRは私たちの生活をより豊かにする可能性がありますが、その一方でVR特有の問題もあります (寺本・小手川, 2021)

例えば、ヒトは現実世界において20m程度までは提示距離を正確に把握できるとされていますが、VR上では奥行距離が実際の距離よりも圧縮されて知覚されることが知られています。

 

また、慣れないVR環境に長時間さらされると、めまいや吐き気、頭痛等の船酔いに似た症状が現れることもあります。現在でも、これらVR特有の問題に対処しながら、多くの研究が進められています。

 

 

参考文献

    Izard, S. G., Juanes, J. A., García, Peñalvo, F. J., Estella, J. M. G., Ledesma, M. J. S., Ruisoto, P. (2018). Virtual Reality as an Educational and Training Tool for Medicine. Journal of Medical Systems, 42, 50. doi: 10.1007/s10916-018-0900-2.

    寺本渉・小手川耕平 (2021). バーチャルリアリティにおける移動と多感覚情報処理.理学療法ジャーナル 55, 752-758.

 

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