ARTICLE. 43 「半側空間無視の症状」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2023.10.2

ARTICLE. 43 「半側空間無視の症状」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE」

 

今回テーマは「半側空間無視の症状」

 

 

脳卒中右半球損傷者 (左片麻痺) で頻発するとされる半側空間無視 (Unilateral spatial neglect: USN) は、「大脳半球病巣と反対側の刺激に対して、発見して報告したり、反応したり、その方向を向いたりすることが障害される病態」と定義され (Heilman et al., 1993)、食事時における麻痺側の食べ残しや、麻痺側の壁および障害物に気づかず躓き転倒するなど、日常生活を円滑に遂行することを妨げる要因となります。

 

USNは急性期において70~80%の脳卒中患者で発症するといわれており、慢性期においても40%前後は残存する可能性があると報告されています (杉原他, 2001)。このことを踏まえると、在宅復帰後もUSN症状による転倒や麻痺側にある物品に気づかない等の日常生活における影響にも十分に配慮する必要があるといえます。

 

 

参考文献

    Heilman, K.M., Watson, R.T., & Valenstein, E. (1993). Neglect and related disorders. 3rd ed, Clinical Neuropsychology, Oxford University Press, New York, 279-336. 

    杉原勝宣・新舎規由・田谷勝夫 (2001). リハビリテーション 半側空間無視. 総合リハビリテーション, 29, 23-28. 

 

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