ARTICLE. 45 「半側空間無視の個人差と影響」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2023.10.16

ARTICLE. 45 「半側空間無視の個人差と影響」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE」

 

今回テーマは「半側空間無視の個人差と影響」

 

 

大脳半球病巣と反対側の刺激に対して、発見して報告したり、反応したり、その方向を向いたりすることが障害される半側空間無視 (Unilateral spatial neglect: USN) は、訪問リハビリテーションの対象となる生活期 (入院治療、退院後) にも残存する可能性があります。

 

小手川他 (2021) は、USNの発生機序と考えられている受動的注意の低下を測定できる機器を用いて、生活期の脳卒中既往者 (右半球と左半球損傷者14名ずつ) を対象に、受動的注意の低下に起因するUSNの残存有無と、受動的注意の低下が確認された一症例の介入効果を検討しました。

 

その結果、右半球損傷者群は左側空間の受動的注意が有意に低下している可能性があり、そのうち一症例に対する受動的注意の介入効果が確認されたことを報告しています。

これらの結果は、生活期におけるUSNの残存には損傷側によって個人差があり、受動的注意を含めたUSNの評価と介入の必要性を示唆しています。

 

 

参考文献

    小手川耕平・林田昂志朗・国中優治 (2021). 慢性期における半側空間無視の残存と介入の可能性 作業療法研究くまもと, 7, 50-55. 

 

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