ARTICLE. 46 「半側空間無視に対する介入効果」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2023.10.23

ARTICLE. 46 「半側空間無視に対する介入効果」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE」

 

今回テーマは「半側空間無視に対する介入効果」

 

 

高次脳機能障害の症状の一つである半側空間無視 (Unilateral spatial neglect: USN) には、どのようなリハビリテーションアプローチがあるのでしょうか?

USNの介入には症状を意識化しながら、無視側の再学習や注意の偏りを学習していくトップダウンアプローチと、意識にのぼらない無視側からの感覚刺激によって注意の方向を矯正するボトムアップアプローチに大別されます。

 

Azouvi et al. (2017) は、USNの症例に対してトップダウンやボトムアップアプローチを含むランダム化比較試験を行った多くの研究より質の高い37の研究を分析し、USNの介入効果に関するエビデンスを検討しています。

その結果、いくつかの効果を期待できる結果があるものの、全体としてのエビデンスレベルは低いことを報告しています。その要因として、多くの研究では方法論の質が低いことや、対象者数の少なさを挙げています。これらの結果より、USNに対するリハビリテーションアプローチは、未だ発展途上であるといえます。

 

 

参考文献

    Azouvi, P., Jacquin-Courtois, S., & Luauté, J. (2017). Rehabilitation of unilateral neglect: Evidence-based medicine. Annals of Physical and Rehabilitation Medicine, 60, 191-197. 

 

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