ARTICLE. 3 「加齢に伴う脳の萎縮」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2021.11.2

ARTICLE. 3 「加齢に伴う脳の萎縮」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE 」

 

 

今回テーマは「加齢に伴う脳の萎縮」

 

 

加齢に伴って、記憶力や判断力は衰えていきます。

それらの衰えは、脳の構造と関係しているのでしょうか?

 

Raz(1997) は、148名の健常な対象者 (1877) に、MRIという脳を測定する機械を用いて脳皮質の大きさを測りました。

その結果、加齢に伴う脳の萎縮が最も大きかったのは前頭葉であったことを報告しています。前頭葉は注意や意欲、判断、記憶など様々な認知機能に関連しており、加齢に伴い衰えやすい機能でもあります。

一方で、著者らは、視覚情報の処理に関連する後頭葉の萎縮はみられなかったと述べています。

 

その後の研究では、これらの萎縮の程度には個人差があることを明らかにしています(Raz et al., 2005)

どのような人でも加齢に伴って脳が萎縮 (それに伴って、注意力や記憶力が低下) することは、仕方のないことかもしれません。

 

次回は、加齢に伴う脳活動の変化について考えてみたいと思います。

 

 

 

参考文献

    Raz, N., Gunning, F. M., Head, D., Dupuis, J. H., McQuain, J., Briggs, S. D., … Acker, J. D. (1997) Selective aging of the human cerebral cortex observed in vivo: differential vulnerability of the prefrontal gray matter. Cerebral Cortex, 7, 268-282.

Raz, N., Lindenberger, U., Rodrigue, K. M., Kennedy, K. M., Head, D., Williamson, A., … Acker, J. D. (2005) Regional brain changes in aging healthy adults: general trends, individual differences and modifiers. Cerebral Cortex, 15, 1676-1689.

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