ARTICLE. 4 「加齢に伴う脳活動の変化」|UMICAHI JOURNAL|熊本市の訪問看護・リハビリ・介護ステーション|UMICAHI(ウミカヒ)

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アカデミック 2021.11.17

ARTICLE. 4 「加齢に伴う脳活動の変化」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE 」

 

 

今回テーマは「加齢に伴う脳活動の変化」

 

 

加齢に伴い脳は萎縮することが分かっていますが (#3_加齢に伴う脳の萎縮参照)、脳の活動はどうでしょうか?

 

若者と高齢者でみられる脳活動の違いは主に二つあります。

 

一つはHAROLDモデルと呼ばれています。

Cabeza (2002) は、様々な記憶課題において、若者では右側前頭葉のみ活動がみられる課題でも、高齢者は両側前頭葉の活動が観察されることを報告しています。

このように同じような課題でも、高齢者は若者と比較してより脳の広範囲を使っている可能性があります。

 

もう一つはPASAモデルと呼ばれており、記憶課題や空間的な認知課題において、高齢者では若者と比較して前頭葉の活動が高く,後頭葉の活動が低い現象です (Davis et al., 2008)

これらの若者と高齢者にみられる脳活動の違いは、加齢に伴う機能の低下を補償していると考えられていますが、脳の萎縮との関係や、何を補償しているのかなど詳細なことは分かっておらず、今も研究が継続されています。

 

 

参考文献

    Cabeza, R. (2002) Hemispheric asymmetry reduction in older adults: The HAROLD model. Psychol Aging, 17, 85-100.

    Davis, S. W., Dennis, N. A., Daselaar, S. M., Fleck, M. S., & Cabeza, R. (2008) Qué PASA? The posterior-anterior shift in aging. Cereb Cortex, 18, 1201-1209.

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