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アカデミック 2022.1.6

ARTICLE. 7 「運動機能(フレイル)の介入効果」

UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする

在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE 」

 

 

今回テーマは「運動機能(フレイル)の介入効果」

 

 

今回は、フレイルに対する運動機能への介入効果について考えたいと思います。

Cadore et al. (2013) はフレイル高齢者に対する転倒や歩行能力、バランスなどのトレーニング介入の効果をシステマティックレビューにより明らかにしています。

システマティックレビューとは、関連する先行研究をくまなく調査し、質の高い研究を集めて中立的な立場で分析するものです。

彼らは、フレイル高齢者に関連する論文を分析し(全79の研究論文)、その中からレビュー論文を含む20の研究論文を用いて、トレーニングの介入効果を調査しました。

その結果、①筋力トレーニングは週に23回、強度は最大筋力の2030%で始めて80%までを、1セット812回×3セット繰り返すこと、②個人の機能的な能力を最適化するためには、起立着座運動のような日常の運動を想定したトレーニングプログラムを含める必要があること、③バランストレーニングには、タンデム立位(一側の踵ともう一側のつま先をつけた状態)や、多方向への重心移動、線歩行、ステッピング練習、片脚立位などいくつかの運動刺激を取り入れる必要があること、などが明らかになりました。

これらの結果は、身体機能低下に対する適切な運動機能介入は、フレイルの改善や予防に効果的であるといえます。

 

 

参考文献

    Cadore, E. L., Rodríguez-Mañas, L., Sinclair, A., & Izquierdo, M. (2013) Effects of different exercise interventions on risk of falls, gait ability, and balance in physically frail older adults: a systematic review. Rejuvenation Research, 16, 105-114.

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