アカデミック 2022.5.30
ARTICLE. 12 「運動イメージリハビリテーション」
UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする
在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE 」
今回テーマは「運動イメージリハビリテーション」
各個人の実際の運動と密接に関連している運動イメージを鍛えることは、本当に効果があるのでしょうか?
Oostra et al. (2015) は、運動イメージリハビリテーションの効果を調べる目的で脳卒中既往者44名を二つの群に分け、一つの群には通常の運動介入とリラクゼーションを行い、もう一つの群には運動介入と歩行に関する運動イメージ訓練を週5回、6週間実施しました。
その結果、通常の介入に運動イメージ訓練を併用した群の方が10 m歩行テストが有意に速くなったことを報告しています。
また、Lopez et al. (2019) のシステマティックレビューによれば、今日の運動イメージ介入には機能訓練が併用されており、概ね週3~5回の介入を4~6週間継続することは機能回復に効果的である可能性が明らかにされています。
実際に運動を行うよりも安全に実施できる運動イメージリハビリテーションは、今後更なる研究が進むと考えられます。
参考文献
Oostra, K. M., Oomen, A., Vanderstraeten, G., & Vingerhoets, G. (2015). Influence of motor imagery training on gait rehabilitation in sub-acute stroke: a randomized controlled trial. Journal of Rehabilitation Medicine, 47, 204-209.
Lopez, N. D., Pereira, E. M., Centeno, E. J., & Page, J. C. M. (2019). Motor imagery as a complementary technique for functional recovery after stroke. Topics in Stroke Rehabilitation, 26, 576-587.