アカデミック 2022.10.24
ARTICLE. 22 「血圧と脳血管障害 (脳卒中)」
UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする
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今回テーマは「血圧と脳血管障害 (脳卒中)」
超高齢化社会の時代に突入し、脳血管障害 (脳卒中) を発症するリスクも高くなってきています。
脳卒中を発症するリスク因子の一つとして高血圧があげられます。
Gorgui et al. (2014) の研究チームは、脳卒中と血圧の関連を調べる目的でシステマティックレビューを実施しました。
その結果、18編の論文を精査し、脳卒中のリスクは血圧が115/75 mmHg (最高血圧/最低血圧) を超えると段階的に増加することを明らかにしました。
また、最高血圧が10mmHg増加すると、女性の脳卒中リスクは38%増加することを示しました。
一方で、降圧療法は、脳卒中の発生率の大幅な低下と関連しており、降圧治療により最高血圧が10mm Hg低下すると、使用した降圧剤の種類に関係なく、脳卒中リスクが31%低下することも報告しました。
我が国においても、1989年から2007年にかけて男女5783人を追跡調査し、そのうち276人 (男性149、女性127人) が脳卒中を発症し、高血圧患者の脳卒中発症率が上昇することが分かっています (Turin et al., 2016)。
したがって、日ごろからの血圧測定および管理は、脳卒中の発症リスクを抑えるために重要であることが示唆されます。
参考文献
Gorgui, J., Gorshkov, M., Khan, N., & Daskalopoulou, S. S. (2014). Hypertension as a risk factor for ischemic stroke in women. Canadian Journal of Cardiology, 30, 774-782.
Turin, T. C., Okamura, T., Afzal, A. R., Rumana, N., Watanabe, M., Higashiyama, A., … Miyamoto, Y. (2016). Hypertension and lifetime risk of stroke. Journal of Hypertension, 34, 116-122.