アカデミック 2023.1.5
ARTICLE. 26 「脳血管障害と看護介入の重要性」
UMICAHI訪問看護リハビリステーションがお伝えする
在宅看護・在宅リハビリテーションを提供するうえで、役に立つかもしれない最新情報や知識を共有する「ARTICLE」
今回テーマは「脳血管障害と看護介入の重要性」
脳卒中発症後の早期からのリハビリテーション介入は効果的であることがエビデンス (根拠) をもって示されていますが、看護の介入もまた重要であることがいわれています。
Theofanidis & Gibbon (2016) は、急性期脳卒中に対する看護介入の重要性を再検討するためシステマティックレビューを行い、400件もの論文から質の高い研究を報告した65件の論文を抽出し、分析しています。
その結果、脳卒中既往者の早期回復を促進するための急性期看護介入には、排泄管理、褥瘡ケア、嚥下管理、移動能力の早期確保など幅広い看護介入を、日常的に実践することが含まれるべきであることを示しています。また、肺血栓塞栓症の予防や、早期の抗血小板療法などの介入も必要であると述べています。
脳卒中既往者の回復と質の高い包括的なケアを達成するためには、脳卒中急性期治療とリハビリテーションを包括的に実施しながら、より高度に専門化した看護介入が重要であることが示唆されます。
参考文献
Theofanidis, D., & Gibbon, B. (2016). Nursing interventions in stroke care delivery: An evidence-based clinical review. Journal of Vascular Nursing, 34, 144-151.